画面の見かた
上半分が地図、下半分が演奏用の「デッキ」です。デッキは常に画面下に固定されていて、地図はその上に広がります。
- ① 地図
- 現在地マーカー(シアン)、3層のグリッド線(詳しくは次の「基本」の節)、公開されたマスの染色(優勢なトライブの色、または STAIN を FOOTFALL にしたときの人流のアンバー)。自分の未公開の下書きはマゼンタで優先表示されます。
- ② GQ
- 地図下部の読み取り。位置推定の品質を色で表示します。詳しくは地図まわりのボタンへ。
- ③ 地図左下の3ボタン
- 現在地へ(追従中はハイライトして表示を兼ねます)・地図のロック(ドラッグ/ズーム/タップを固定)・STAIN(地図の染色を PUBLISH〈トライブ色〉→ FOOTFALL〈人流・アンバー〉→ OFF の順にタップで切り替え)。詳しくは地図まわりのボタンへ。
- ④ 肩LED
- デッキ右上のバー。消灯 = 停止、緑 = 再生中、オレンジ = EDIT、赤 = ジャーニー記録中、赤の点滅 = リプレイ中。
- ⑤ LCD
-
上から、①現在の AREA / SPOT のマスと世界共通の BPM、②緯度経度と KIT(音色)名、③キー・スケール・アーキタイプとムーブメントFXの状態(LPF / STU / CRU)、④状態表示(ON SITE / REMOTE / NO GPS FIX、READ ONLY など)。マス番号の後ろの
*は未公開の変更あり、+は公開済みの意味です(EDIT 参照)。PLAY を止めたまま30秒経つとロゴのタイトル画面に切り替わります。 - ⑥ MODE ノブ
- PLAY ⇄ EDIT。実際にそのマスにいるときだけ EDIT に回せます。詳しくはEDIT の節へ。
- ⑦ EDIT MENU
- PUBLISH・DISCARD EDITS・LOAD SEED を開くボタン。EDIT 中のみ有効になります。詳しくはEDIT の節へ。
- ⑧ 操作キー列
- PLAY、GPS、SETUP(歯車)、JOURNEYS(赤い●)、音量。それぞれPLAY / GPS / 移動、SETUP、ジャーニーの節へ。
- ⑨ ドロアの取っ手
- 閉じているときは「▼」と現在のビュー名だけの取っ手。開くと PAD / KEYS / SEQ を切り替える3分割スイッチになります(EDIT 参照)。
用語・略称
パッドや SEQ、LCD に出てくる略語のクイックリファレンスです。仕組みそのものはリンク先の節で詳しく説明しています。
トラック(パッドと SEQ の行ラベル)
- BD
- kick(バスドラム)。AREA 層(SEQ1)。
- SD
- snare(スネア)。AREA 層(SEQ1)。
- HH
- hat(ハイハット)。AREA 層(SEQ1)。
- BS
- bass(ベース)。AREA 層(SEQ1)。
- CP
- clap(クラップ)。SPOT 層(SEQ2)。
- ST
- stab(スタブ、和音の刺し)。SPOT 層(SEQ2)。
- FX
- 効果音(riser / zap / cowbell のいずれか。どれが鳴るかはマスごとに生成時点で決まります)。SPOT 層(SEQ2)。
LCD の表示
- AREA
- 約250mのマス(ドラムとベース)。詳しくは基本へ。
- SPOT
- 約60〜70mのマス(アレンジ)。詳しくは基本へ。
- KIT
- その ZONE(約1.1km)の音色セット。
- BPM
- テンポ。世界共通で固定(130 BPM)です。
- GQ
- 位置推定の信頼度(%)。GPS未取得時は「--%」。詳しくは地図まわりのボタンへ。
LCD 右側のムーブメントFXインジケータ
暗い = 無効、点灯 = 有効、反転 = いま作動中。オンオフの設定はSETUPへ。
- LPF
- 速度連動ローパス。止まるとこもります(SETUP の LOWPASS ON STOP に対応)。
- STU
- スタッター。再加速で発火します(SETUP の STUTTER ON ACCEL に対応)。
- CRU
- 衝撃時のビットクラッシュ(crush)。端末への衝撃や急停止で音が砕けます。SETUP の「BITCRUSH ON IMPACT」に対応します。
その他
- SEQ1 / SEQ2
- AREA 層/SPOT 層のシーケンサ。詳しくは基本へ。
- PAD / KEYS / SEQ
- ドロアの3ビュー。詳しくはEDITへ。
- 1/16・1/32
- マスごとの分解能。詳しくはEDITへ。
- VOL
- 音量。操作キー列の一つ。
- PLAY / GPS / SET
- LCD 下部のソフトキー表示。詳しくはPLAY / GPS / 移動・SETUPへ。
- STAIN
- 地図の染色モードの切り替え:PUBLISH(トライブ色)→ FOOTFALL(人流)→ OFF。詳しくは地図まわりのボタンへ。
基本 — 歩くと曲が変わる
世界は3層の格子に区切られていて、いま立っているマスの内容がそのまま曲になります。上の層を 4×4 に割ったものが次の層です。
- ZONE(約 1.1km)
- 音色。地区ごとにキット(各楽器の合成モデルとパラメータ)が決まります。編集はできません。
- AREA / SEQ1(約 250m)
- BD / SD / HH / BS。そのエリアのジャンル・キー・スケール・スウィングを決めます。
- SPOT / SEQ2(約 60〜70m)
- CP / ST / FX。キーはエリアから受け継ぐので、エリア内を歩き回るとキーは保たれたまま展開だけが動きます。
テンポは全世界共通(130 BPM)です。マスをまたいでもグルーヴは途切れず、次の小節でパターンだけが入れ替わります。内容はマスのIDから決定論的に生成されるので、同じ場所は、いつ誰が行っても同じ音から始まります。
PLAY / GPS / 移動
- PLAY
- 再生・停止。押した瞬間に、世界共通の時計上の「いまこのステップ」に着地します。どの端末がいつ押しても位相が揃います。
- GPS
- 位置情報の取得を開始します。地図が現在地に追従し、歩くとマスが切り替わります。
- LOCATE(地図上)
- 現在地へ戻して追従を再開します。地図をドラッグすると追従だけが外れ、GPS は動いたままです。
- 地図をタップ
- GPS を使わずに、そのマスへ仮想的に移動して聴けます。
再生中・GPS 稼働中は画面が消灯しないようにしています(画面ロックは位置更新を止めてしまうため)。
EDIT — その場のマスを打ち込む
聴くのは自由。書くには身体がそこに要ります。MODE ノブを EDIT に回せるのは、そのマスに実際にいるときだけです。
- PAD
- ラバーパッド2バンクでドラム/パートを打ち込みます。
- KEYS
- 音程のあるパートを弾いて入力します。
- SEQ
- ステップシーケンサ表示。PLAY 中も読み取り専用で見られます。
分解能はバンクごとに 1/16 ⇔ 1/32 を切り替えられます。
編集した内容はまず端末内の下書きとして保存され、そのまま鳴ります。世界には自動では反映されません。
EDIT MENU の項目:
- PUBLISH
- 下書きを共有ワールドへ公開します(下記)。
- DISCARD EDITS
- 下書きを破棄します。公開済みの内容には影響しません。
- LOAD SEED
- そのマスの純粋な生成結果を下書きとして読み込みます。PUBLISH するまで世界には反映されません。
PUBLISH — 共有ワールドへ公開する
PUBLISH すると、そのマスの内容が全端末の世界に載ります。確認ダイアログが開き、送信対象のレイヤーとマスが表示されます。公開されると下書きは消え、その内容が「公開ヘッド」として鳴り続けます(音はビット同一です)。
公開時に何が送信されるかは プライバシーに列挙しています。
トライブと地図の染色
SETUP の TRIBE(RED / GREEN / BLUE、初期値 RED)は、以後の公開すべてに刻まれます。地図上では公開されたマスが優勢トライブの色に染まり、濃さは公開回数(対数スケール)と14日の減衰で決まります。自分の未公開の下書きはマゼンタで優先表示されます。
地図の STAIN ボタンで、PUBLISH(トライブ色)→ FOOTFALL(足跡・アンバー)→ OFF と切り替わります。FOOTFALL は AREA より細かい粒度では出しません — SPOT の足跡はすべて所属する AREA に合算されます(誰か一人の居場所を指してしまわないための設計です)。
風化(decay)と足跡
誰も公開せず、誰も聴かなくなったマスは、14日の猶予のあと 90日かけてステップ単位で少しずつ元の生成内容へ戻ります。人が通い続ける場所は、誰も打ち込まなくても生き残ります。日付の切り替わりは世界共通で UTC 0時を基準にしており、日本時間では午前9時にあたります(同じ「1日」でも日本の深夜0時をまたいでは進みません)。
公開済みの内容に問題があるとき
自分では他人の公開内容を消せません。かわりに、その場に立って上書きする(LOAD SEED → PUBLISH)か、誰も訪れなければ自然に風化して元の生成音へ戻るのを待つかたちになります。それでも対応が必要な場合はお問い合わせください。
ジャーニー — 歩いた演奏を録音する
MODE ノブ12時の REC ホットスポットで、移動しながらの一回の演奏 — 自分が聴いたもの — を丸ごと録音できます。録音は PLAY / EDIT と直交していて、EDIT の打ち込みも録音に載ります。
- 録音されるもの:GPS とリスニングの軌跡、マスごとの合成済みパターンと音色のスナップショット、地図タップによるジャンプ、録音中の自分の編集、PLAY / STOP。
- マスのスナップショットを持つので、録音後に誰かがそのマスを編集しても録音は変わりません。
- 保存先はこの端末の中(IndexedDB)です。目安は 1時間あたり 0.5〜1MB。
JOURNEYS キー(SETUP の隣)の一覧から、リネーム・削除・▶ リプレイができます。リプレイは壁時計 1:1 で、小節頭のパターン差し替え、速度によるローパス、軌跡のグライドやジャンプまで再現します。シーク(スクラブバー、または地図上の軌跡ポリラインをタップ)と一時停止に対応しています。
ジャーニーの共有
⚠️ ジャーニーには GPS の軌跡が入っています。共有すると、受け取った人はあなたが歩いた経路をそのまま再生できます — 自宅や職場が推定できます。共有の前には必ず確認ダイアログが出ます。
共有はリンク(?j=<id>)の形で行われ、明示的な操作でのみ発生します。受け取った側は確認シートで PLAY / SAVE / DISMISS を選びます。自動再生も自動保存もしません。
SETUP
- LANGUAGE
- EN / JA / FR / RU / DE / ES。デッキのシルクスクリーン(PLAY, GPS, 効果名など)は英語のままです。
- TRIBE
- 公開に刻まれる色(上記)。
- ムーブメント FX
-
移動に対する音の反応。4項目ともデフォルト ON、感度は ± のスライダー(0 が出荷時)で調整します。
- STUTTER ON ACCEL
- 再加速時のスタッタリング。完全停止からの発進では鳴りません。
- LOWPASS ON STOP
- 停止時にこもり、動き出すと開きます。EDIT 中と、速度を駆動するものが何もないときは自動でバイパスされます。
- BITCRUSH ON IMPACT
- 端末への物理的な衝撃(加速度センサー)や急ブレーキ級の急減速でビットクラッシュ。iOS では加速度センサーに許可が必要です。
- PAN ON TURN
- 旋回でミックスが左右に傾き、深い旋回ではフランジャーが加わります。まっすぐ走ると中央へ戻ります。
- OUTPUT EQ
- FLAT / CAR / PHONE / EARBUD / CUSTOM と3バンドのスライダー(±12dB、0.5 刻み)。音量の後ろに挿さる純粋なモニタリング設定で、録音にもサーバーにも一切乗りません。「車だと低音が出すぎる」は車の話であって曲の話ではない、という立場です。
- BACKUP
- ジャーニー・下書き・設定・デバイスIDをまとめてファイルに書き出し/取り込みできます。ファイルはあなたの端末に保存され、サーバーには送られません。
地図まわりのボタン
- LOCATE
- 現在地へ戻り、追従を再開します。ハイライトは追従中を示します。
- 地図ロック
- 地図の操作を固定し、歩きながらの誤操作を防ぎます。
- STAIN
- 地図の染色表示の切り替え(上記)。PUBLISH(トライブ色)→ FOOTFALL(人流・アンバー)→ OFF の順にタップで切り替わります。
- GQ(地図下部)
- 位置推定の品質を色で表示します。
URL とホーム画面
- 現在地は
/{zone}/{area}/{spot}という URL パスに反映されます。そのリンクを開くとその区画から始まります。 - 「ホーム画面に追加」でブラウザ UI なしのスタンドアロン起動になります。
うまく動かないとき
- 音が出ない
- ブラウザは最初のタップまで音を出せません。一度 PLAY かパッドをタップしてください。
- EDIT に入れない
- そのマスに実際にいる必要があります。GPS がまだ現在地を掴んでいない可能性もあります。
- 位置がずれる・飛ぶ
- ビル街では GPS の精度が落ちます。GQ の表示で推定品質を確認できます。
よくある質問
無料ですか?
無料です。収益化の予定はありません。アプリが利用者から金銭を受け取ることは一切なく、寄付窓口も各団体の公式ページへ案内するだけで、運営者は寄付の受け渡しに介在しません。
将来、運営にかかる費用が自社だけでは支えきれない規模になった場合には、料金の一部を運営から各団体へ寄付する形の有料プランを設けることを検討するかもしれません。ただしその場合も本体は無料のまま提供することを前提とします。
優先するのは運営の収益ではなく、利用する人それぞれの信念にもとづく寄付が、直接社会に向かうことです。
これはシンセサイザーですか?
名実ともにシンセサイザーです。音源ファイルはひとつも持っておらず、キックもベースも、PLAY / STOP を読み上げる声まで、すべてその場で合成しています。声も録音ではなく、声帯の代わりのパルスを3つの共振フィルタに通したもので、往年の音声合成チップと同じ作り方です。
理屈のうえでは高音質のはずです。録音も圧縮も経ていない、搾りたての果汁のようなものですから。
最初に鳴っている場所はどこですか?
GPS を有効にする前の初期位置は、かつて難波 MOTHER HALL があった場所(大阪市中央区難波千日前12-35)です。
誰が編集したのかわかりますか?
アカウントも名前も連絡先もないため、個人を特定できる情報は一切ありません。記録されるのは端末ごとにランダムに生成された匿名IDだけで、重複投稿の防止と荒らし対策にのみ使われます。ほかの利用者から見えることはありません。
詳しくはプライバシーに列挙しています。
なぜ現地に行かないと編集できないのですか?
その場所の音はそこに立つ人のもの、という設計だからです。聴くのは地図タップでどこからでもできますが、書き込みは現在地のマスに限られます。位置情報が取得できているときは、公開時にサーバー側でも「その測位がそのマスの中か」を検証しています。
編集した音はいつまで残りますか?
誰も訪れず、誰も編集しない状態が続くと、14日の猶予のあと約90日かけて少しずつ元の生成音へ戻ります(風化)。逆に、誰かがその場所で聴けば時計がリセットされ、そのぶん長く残ります。日数のカウントはUTC の日付を基準にしているため、日本時間では午前9時が1日の境目になります。
ほかの人の編集を消せますか?
自分では消せません。ただし現地でその場に立てば、LOAD SEED → PUBLISH で誰でも上書きできます。誰も訪れなければ、風化によって自然に元の生成音へ戻ります。それでも問題が残る場合はお問い合わせください。
圏外・オフラインでも使えますか?
すでに開いているページなら鳴り続けます。音は端末の中で生成しているので、通信は要りません。ただし公開(PUBLISH)と、ほかの人の編集の取得にはオンラインが必要です。また、オフライン用のキャッシュは持っていないため、圏外の状態から新しくページを開くことはできません。
画面をロックしたり、他のアプリに切り替えても鳴り続けますか?
いいえ。画面をロックする、または他のアプリやホーム画面に切り替えると音は止まります。PLAY 中・GPS 稼働中は画面が自動で消灯しないようにしていますが(Screen Wake Lock)、これは「画面を点けたままにする」だけの機能で、バックグラウンド再生とは別物です。ブラウザ自体が、タブやページが背面に回った時点で音声処理を一時停止し、位置情報の更新も止めてしまいます。
画面を消したまま歩いても鳴り続けるようにするには、ブラウザの外で音声と GPS を動かし続けられる仕組み(ネイティブアプリ相当)が必要です。選択肢として検討はしていますが、時期は未定です。
同じ場所なら、誰が聴いても同じ音ですか?
はい。生成は決定論的で、テンポも世界共通の時計に乗っているため、同じ日の同じ場所なら世界中のどの端末でも同じ音になります(風化の進み具合は UTC の日付単位で切り替わるので、日本時間では午前9時を境に少しずつ変化します)。
電池はどれくらい減りますか?
GPS と音の生成を動かし続け、さらに画面を消灯させないようにしているため、相応に消費します。どの程度かは端末と使い方によって大きく変わります。長時間の外出では予備の電源をおすすめします。
機種変更のとき、データを移せますか?
SETUP の BACKUP から、ジャーニー・下書き・設定・デバイスIDをまとめてファイルに書き出し、新しい端末で読み込めます。
トライブは変えられますか?
SETUP からいつでも変更できます。変更後の公開に新しい色が刻まれます。すでに公開した分の色は変わりません。
音が出ません
PLAY を押しているか、端末のマナー/消音スイッチ、端末とアプリ(VOL フェーダー)の音量、SETUP の OUTPUT EQ の設定を確認してください。ブラウザは最初のタップまで音を出せないので、一度 PLAY かパッドをタップする必要もあります。
車で聴くと低音が強すぎます
SETUP → OUTPUT EQ → CAR を選んでください。曲そのものではなく、聴く環境に合わせるための設定です。録音にもサーバーにも影響しません。